偉人が愛用した時計

リンカーンが愛用した時計

リンカーンのモニュメント

「奴隷解放の父」と言われる第16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーンが愛用した時計は「ウォルサム」の懐中時計です。

南北戦争以前に創設されたアメリカ最古の時計ブランド「ウォルサム」

ウォルサム・ウォッチ・カンパニー(Waltham Watch Company )は創業1850年の懐中時計が有名なアメリカ最古の時計ブランドです。
1800年代当時、アメリカは懐中時計用の部品の多くをイギリスやスイスから輸入に頼っていました。しかし、綿密な精度を要求される懐中時計ゆえに、その製造工程は複雑で不合理な物でした。
とくに、ヨーロッパ製部品のほとんどは規格が統一されず、 品質も供給も安定していませんでした。
精密な懐中時計の量産システムを目指し、創業者アーロン・ L・デニソンによりエドワード・ハワード、サミュエル・カーチスらと共に、ウォルサム社の前身が設立されました。
ウォルサムは、1850年創業時から高品質・高性能な製品の量産化によって数多くの懐中時計を世に送り出しました。
その正確さ・頑丈なつくりは世界各国で標準鉄道時計に採用され、ウォルサムの代名詞ともなっています。

エイブラハム・リンカーンが愛用した、愛国心に満ちた大統領の懐中時計

「奴隷解放の父」と言われるエイブラハム・リンカーン第16代アメリカ大統領は、歴史に名を残す偉大な大統領の1人です。リンカーンが愛用していた大統領の威厳を象徴する懐中時計は2点残っており、お孫さんの寄贈によりケンタッキー歴史協会にあるものと、アメリカのスミソニアン博物館に展示されているものです。
リンカーンが所有していた懐中時計のムーブメントには、南北戦争にまつわる文言が彫られています。
18世紀ごろ、イギリスのリバプールで大規模な時計産業が始まり、安価な時計から高級品まで様々な時計が生産されました。中でも純金製で最高級品の時計として作られたのが「リンカーンの懐中時計」で、リンカーンは宝石商から購入しました。
文字盤の裏に彫られていたメッセージの内容は「『1861年4月13日』サムター要塞は、上記の日付にワシントン反逆者によって攻撃されました。J.ディロン」「『1861年4月13日』私たちに政府がいることを神に感謝します。ジョナス・ディロン」と、1861年4月12日から4月14日にかけて行われたサムター要塞の戦いの開戦を示すものでした。
メッセージを彫ったのは、リンカーンの懐中時計の修理を請け負っていた、ジョナサン・ディロンという時計職人でした。
1864年には「L.E.Gross」という別の時計職人の署名が刻まれ、その後、連合国大統領の名前である「Jeff Davis」が彫られました。
なお、映画「リンカーン」には、リンカーンの懐中時計が登場するシーンがあり、本物の時計は使われていませんが、監督であるスティーヴン・スピルバーグのこだわりによって、オリジナルから録音した動作音が使用されています。

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